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障がい者グループホームの収益構造

障がい者グループホームを運営するにあたって、重要になるのは収益をどう得るかでしょう。どんなに質の高いサービスを提供していたとしても、収益が得られなければ継続的に施設を運営するのは困難です。

このページでは障がい者グループホームの収益構造について分かりやすく解説するので、ぜひ参考にしてください。

障がい者グループホームの収益源

障がい者グループホームの収益源は基本的に入居者が支払う費用と国保連などから支給される給付金になります。ここでは、それぞれの収益源について紹介するのでチェックしてください。

利用者が負担するもの

グループホームを利用する入居者は、毎月家賃・食費・光熱費などを支払わなければなりません。その費用がグループホームの収益となりますが、この収益だけでは利益を生むことは難しいでしょう。

なぜなら自社で運営しているなら建物のローン返済や家賃に充てられることが多く、食費・光熱費も実費となるからです。そう言った点を考えれば、建物の費用が必要ないなどの条件をクリアしていない限り、利益は生み出せません。

国保連から支給される給付金

障がい者グループホームの場合、入居者の区分・人数によって国保連から給付金が支給されます。基本的にグループホームの最大の収益が、この給付金と言えるでしょう。給付金は入居者の人数で支給される「基本給付金」、施設設備・従業員の勤務形態などによって加算される「加算金」があります。この給付金を受け取ることで、グループホームの収益が確保され、継続的に安定した運営ができるでしょう。

グループホームの収支シミュレーションをするための前提知識

グループホームの収支シミュレーションをすることは、安定した運営を行う上で非常に大切です。シミュレーションをしておかなければ、思うような利益が得られないこともあるので注意しましょう。

ここではシミュレーションを行うために必要な知識について紹介しています。

世話人の配置数によって、報酬額が変動する

支援計画に基づき、食事・掃除など入居者の身の回りのことをサポートする人を「世話人」と呼びます。この世話人の数によって受け取れる報酬額が変わってくるのです。それは手厚いサポートをしている事業者に対して、多くの報酬を与えようという基本設計があり、世話人が多いほど手厚いサポートができるという判断があるからでしょう。

上記のような体制があり、入居者4名に対し世話人1名体制が最も報酬が高くなります。基本的には申請の時点で世話人の配置を決める必要がありますが、あとから変更することも可能です。

どんな利用者が入居するかによって、報酬額が変動する

どのような利用者が入居しているかによって、報酬額も異なります。障がい者区分によって報酬額は定められており、区分が高いほど報酬額も高くなるでしょう。申請の時点で見込み利用者が具体的にいる状態を求めるケースもあるので注意してください。

どんな利用者が入居するかによって、スタッフ配置が変わる

入居者の支援区分によって、スタッフの人員配置も変わってきます。入居者の食事・排泄・入浴介助・生活相談など様々な関わりを持つ「生活指導員」は、入居者と直接かかわりを持つことが多い仕事です。入社の支援区分が高ければ、生活指導員の数も多く必要になってくるでしょう。

家賃等をいくらに設定するかによって、月の売上が変わる

給付費以外に、家賃や利用実費を自分で設定することが可能です。利用実費に関しては利益を生み出すことはなく、あくまで実費負担の範囲に留めておく必要があります。

加算によって、月の売上が変わる

基本給費だけで採算を合わせるのは、非常に難しいでしょう。しっかりと算定できる加算を踏まえて算出することが大切です。

介護サービス包括型の収支シミュレーション

介護サービス包括型の収支シミュレーションを具体的な例を見ていきましょう。ただ、あくまでもシミュレーションなので必ず例のような利益が出るわけではないので参考程度に留めておいてください。

定員5名の小規模ホームのケース

上記のようなケースの計算方法

上記のような計算式となり、合計で771,400円/月という収益が得られるでしょう。ただ人件費や建物賃料・光熱費・各種保険などの費用も発生するため、実質は15万円程度の利益となると考えられます。もちろん発生する費用によっては利益が下がることもあれば、上がることもあるので注意が必要です。また建物の修繕費用など想定外の費用にも備えておかなければなりません。利益の全てが収益となるわけではないため、積立をしておくとより安心でしょう。

まずは、しっかりとグループホームを立ち上げた際、どの程度の収益が得られるのか具体的なシミュレーションをしておくことが大切です。

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