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障害者グループホーム経営の失敗例

開業段階における失敗例~開業までたどり着かないケース~

開業者の意識・能力が低い

障害者グループホームを開業する段階で失敗する要因の一つに、開業者の意識・能力が低いことがあげられます。障害者グループホームを開業するには、事業のビジョンを明確にするだけでなく、コンセプトを設計したり、人材を集め支援の質をあげたりすることも必要です。開業者がそれらの業務に目を向けず、自分の出来る範囲の業務にしか手を付けていないと開業にこぎつけられないまま失敗してしまう可能性が高まります。さらに、障害者グループホームの開業には法令も深く関係してきます。申請手続きは、法令を守って正しく行う必要があるため、法令について理解する能力や姿勢がないと準備は上手くいきません。

マーケット調査が十分ではない

マーケット調査が十分に行われていないことも、障害者グループホームの開設が失敗する理由の一つ。開業を予定している土地の周辺について情報を得ておくことは、事業を軌道に乗せる上で欠かせないプロセスです。ターゲットとなる利用者の通所先や、周囲にあるグループホームの状況、公共交通機関や商業施設など、近辺の利便性は売り上げに直結します。マーケット調査を怠ると開業してから時間が経過しても集客できない事態に陥りかねないので、事前調査はしっかり行うことが大切です。

人員を確保できていない

指定されている人員の数を満たしていないと開業できない障害者グループホーム。身内の人や知人を頼りにして求人広告を出さないなど、人員の確保が間に合わず開業申請が通らないケースがあります。福祉業界には特注の採用手法があり、求人広告を出したとしても文章が下手だったり説明が不十分だったりすると人員が思うように集まりません。質の高い人材を集めるのには時間がかかります。人員の確保は時間の余裕を持って行うのがポイントです。

開業支援業者とのトラブル

開業支援者である行政書士やコンサルティング、フランチャイズなどとともに開業準備を進めることが多いのも障害者グループホームの特徴です。開業支援業者の力を借りる場合、開業支援業者との間にトラブルが起きることがあります。開業支援業者側の知識が足りなかったり、フォローが雑だったり、事業主自身に問題があったりして上手くいかないケースもあるでしょう。このような事態を防ぐためには、両者がしっかりと意思の疎通を図り、連携を取ることが重要。開業支援業者だけでなく開業者自身の腕も試される場面になるので、開業支援業者に任せきりにするのではなく、意見が言えるよう考えを深めて置くのがポイントです。

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経営段階での失敗例~赤字経営や指定取り消しになるケース~

推進者が不在

一度開業すると、24時間365日体制で稼働することになる障害者グループホーム。毎日稼働していると、ときには緊急事態が起きたり、やむを得ない事情でスタッフが不在になったりする場面が出てきます。そのような場面に出くわしたとき、欠員が出ないよう、継続的に人員を確保するのが課題として浮上します。その働きを担うのが「推進者」です。推進者は人員の管理やサビ管を主に扱い、事業責任者の別途採用も担当。この働きを果たす推進者がいないと開業後に滞りなく事業を回せなくなってしまいます。

営業ができていない

「開業したけど利用者がいない」という状態になる場合があります。「営業をしている」状態と「営業ができている」状態は同じではなく、両者には大きな違いがあります。「営業をしている」だけの障害者グループホームは、地域の住民との交流が浅く信頼関係が成り立っていなかったり、SNSを活用しきれていなかったり、新規両者に対するアプローチが消極的だったりなど、何かしら問題があります。一方で、「営業ができている」障害者グループホームは告知が集客に結び付き、利用者を確保できているでしょう。「営業ができていない」と感じる障害者グループホームは、事業所の魅力を十分に伝えられているか、一度広告内容や方法を見直してみることをおすすめします。

有資格者や経験者の確保が難しい

福祉業界は資格を持っている人材や経験者を確保するのが難しいとされています。指定申請を行うときに確保できていたとしても、オープンするまでの期間に退職が決まり、開業時に有資格者がいないという事態に陥ってしまうことがあるでしょう。職種にもよりますが、場合によっては加算や減算が施されるため、開業後の収益が大きく変わってきます。

人件費の見積もりが甘い

実務経験の有無や資格を保有しているか否かで割合が変化する人件費。簡単に比較できるものではありませんが、基本的に有資格者の割合や提供サービスの内容は開業前後で大きく変化する可能性は低いです。そのため、人件費に費用を費やしすぎいているのであれば、サービス活動収益に関する見込みが甘かったり、人件費の見積もりが甘かったりすることが考えられます。上記の状態が改善されなければ、赤字が続いたり、状況が悪化してしまったりします。

人員の配置や雇用形態が適切でない

赤字経営になってしまう障害者グループホームの特徴の一つに、1人当たりの人件費が高いことが挙げられます。一人ひとりに高い給与を与え、配置する人数も多いという経営を行っていると、人件費に利益を持っていかれてしまうのです。障害者グループホームの経営で鍵となるのが、適切な人数を適切な場所に配置すること。正しく人員を配置すれば、利用者4名に対し常勤1名で十分であり、利益を得られるようになります。また、正社員とパート社員などの雇用形態を使い分け、社会医療保険の有無や深夜割増をするなど、人件費管理を適切に行うのも重要です。

加算の取得・更新が十分にできていない

取得した加算からの報酬で成り立っている障害者グループホームの収益。つまり加算が取れない場合、収益は得られないということになります。算定可能な加算を取れないと赤字経営になってしまうでしょう。単価をアップさせるコツの一つに、前年の結果を計算した変更届を出すことがあります。加算を取得できたからといって安心し、気が緩んで変更届を出し忘れたり、疎かになってしまったりしないよう気を付けましょう。

虚偽の申請を行っている

一定の設備基準を満たさなくては開業できない障害者グループホーム。設備基準を満たしていなくても開業したいからといって、虚偽の報告をするのはトラブルのもとです。本人に悪意があろうとなかろうと、開業後であっても誤りが発覚すると指定は取り消されます。申請内容に不備や誤りがないか、申請する前にしっかりチェックするよう心がけましょう。

不正請求をしている

不正請求は開業後でも指定取り消しになります。スタッフの数が足りていなかったり、利用者がいないのを偽っていたりなど、虚偽の内容を報告するのはやめましょう。

【知らないとまずい】グループホーム経営のここが大変

人材の採用と雇用の継続

人材の採用と雇用を継続させるのは障害者グループホームを経営していく中でも大変な部分です。予期せぬ退職がある可能性も踏まえると、毎月新たにスタッフを探さなくてはなりません。ただでさえ人材を集めるのが難しいとされている福祉業界。採用活動を並行して行わなくてはならない側面があることを事前に覚悟しておきましょう。

利用者を集め関係性を築くこと

障害者グループホームを開業しても、利用者がいなくては意味がなく、利用者を獲得しても信頼関係を築けなければ経営は傾いていくでしょう。そこで、注目したいのが相談支援相談員の存在です。障害福祉サービスの利用者には、一般的に相談支援相談員がついており、ケアマネージャーのような役割を果たしています。相談支援相談員は利用者にグループホームを紹介しており、営業活動の活性化と信頼関係の要です。この相談支援相談員に紹介してもらえるような施設になるのが経営を軌道に乗せるポイントの一つになります。他にもホームページを作成して宣伝をしたり、体験談を乗せたり、SNSを活用して集客したりするのも有効な手段です。

障害者グループホーム経営を成功させるには

開業段階でのポイント

障害者グループホーム経営を成功させるには、開業する段階で事業の目的を明確にしておくのが大切です。収益を得ることだけに注力するのではなく、利用者の自立をサポートすることを主軸に、利用者の側に立ったサービス内容を検討するのがポイント。経営の基礎を把握するのも重要なので、開業支援業者を積極的に利用し、必要な手続きや準備を進めていきましょう。

経営段階でのポイント

経営を開始した段階で大切なのは、利用者や職員の状況に都度適応し、継続して事業を展開することです。利用者の人数や職員の採用状況は変わるものであり、変化する環境に適応できるかどうかが経営の鍵を握っています。余裕があれば他事業を同時に手掛けるなど、状況に応じて放置転換できる環境を整備するのも手段の一つです。継続するためにできることや工夫を絶えず考える力が求められます。